国際線第99ターミナル

国際線第99ターミナル

日本と韓国のミュージカル観劇あれこれ

2013/3/14 スリルミー初日レポ

ということで行ってきました!ひとまず具体的なネタバレは極力さけます。

簡単なあらすじとしては

・登場人物は「私」と「彼」の2人だけ
・刑務所から仮釈放される「私」が34年前の事件を振り返る形式のストーリー進行
・「彼」は、 犯罪を行う際のスリル依存症
・「私」は「彼」を愛するがゆえに、求められるままに犯罪に手を貸していく。
・最終的に2人は無関係の子供を惨殺するところまでいってしまう。
・聡明で裕福な家庭で育った彼らに、一体何がここまでさせたのか?さらに事件の後何があったのか?

というちょっと物騒な感じで、実際に起きた事件がモデルになってるみたいです。
観終わった直後は正直「???」だったのですが、後々じわじわくる系演目でした!
というのも観終わった後に1つ1つのシーンを思い出さなければならず、全部振り返った後に「おおおーー!?!?」と遅れて衝撃がくるタイプだったという!これは面白い!
よって2回見た方がいい意味が痛いほどよくわかりました。2回観たほうがいいというより最低2回観ざるをえないw
でもこれって同じペアで2回観たほうがいいやつでは・・・チケット強制追加の罠がせまる!

なにはともれ、おかげさまで今朝から色んなシーンが頭にこびりついて大変でした。最後のシーンとか、オチのシーンとか・・・怖いよーーー!!笑
どう感想書けばいいのか迷い中なので、とりあえず先に私と彼の個人的な印象だけ・・・!

 

0002.png

 

surik

追記よりネタバレありの感想になりますのでご注意ください!
どこを書けばいいのかわからなくていつも以上に支離滅裂&偏りまくりな内容になってしまいました。
色々勘違いしたり間違ってる部分もあると思うので、そのときは鼻で笑ってください☆

====
初めての本演目、Cペアで観ました!
うーん、一言でいうなら「高嶺の花を無理やりむしり取ったら転げ落ちたあげく花までなくした私」の話!w
「私」が自由を捨ててまで手に入れたかった彼は結局2度と戻らないところへ行ってしまったし、34年間をムダにしたあげく、代償にした自由だけ戻ってくるとは皮肉です。

私の人生を狂わせた張本人である彼は、若干私フィルターがかかってると思いますが、別世界にいるような厳粛なオーラを漂わせる人でした。
私が彼を好きな理由:「顔」でもギリギリ話が成立しそう。笑
しかし感情欠落気味で何を考えてるのか全然わからず、私が期待した反応が返ってこないどころかさらにマイナスダメージを与えるような返しばかり。顔の綺麗さがドSに拍車をかける!
しかしそれを十分承知したうえで、いまなお何かを期待してる「私」。合性がいいのか悪いのかw
私もなかなか押しが強いので、全編にわたって2人の静かなる主導権争いという感じでした。

【愛を感じないリップサービスの達人】
自分の都合上必要ならなんでも言うしやってもいいスタンスの彼。

thrill11.png
自動販売機にお金をいれるような感覚でキスしたり服ぬいだりするので、「私」の虚しさはそれはそれは量りしれないものだっただろうと御察しします。これは愛じゃない、課金だ(笑)
しかしそれに対する私の返しが

thrill9.png
しみじみと嬉しそうで泣きたくなるw
そういえば最初のキスシーンで彼が1回口を離した後ニィィッと悪そうに笑ってたので、形だけでもこうしとけば私は逆らえないだろうという自信があったのかなと。後々それが仇になるわけですが・・・!
でもまあここまで愛がないと私が強行手段にでたのも致し方なかったのかもと思ってしまいます。

【誘拐殺人シーン】

thrill5.png
顔にでてる!顔にでてるよー!
声だけ甘めに優しくしてるけど目がいつもどおり怖い!心なしかルンルンオーラがでてるのも怖い!
全身黒ずくめだし歩いてるだけで通報されそうなレベルなので怪しすぎて誰もついて行かないよと思いきや、見事にエア子供を車に誘導することに成功。子供ぉぉぉ!!笑
2人がはけた後真っ赤に染まる舞台。少し間をおいてでてきた彼の持つロープには生々しく赤い血がベッタリ。
火事のシーンでも思ったけど直接的じゃないのにゾクッとくる演出が上手くて怖い!
子供も視覚的には1回もでてきてないのに、誘拐から殺人まで全部見ちゃったような臨場感です。

【留置所】
自白して逮捕された私、投獄されたのを境に一気に強気モード!
遅れて逮捕された彼に脅されても余裕たっぷり。
ここで初めて彼がオロオロして私の顔色をうかがい始める。
どうにもならずついに懇願し始める彼の言葉をちょっぴり優越感にひたるような顔で聞く私。
ドMっていきすぎると1周してドSになるんですねー。
もうこのシーンで完全に主導権は「私」に。

拘置所
寝たふりをして彼の本音を聞いた私。

thrill6.png
寝てても起きそうなくらい取り乱してたけど☆
彼は目を見開いたまま、四つん這いでトカゲのように移動しながら死刑を恐れてました。
動きが人外すぎて違う方面の超人になりかけてましたが、もはや序盤のクールさは跡形もありません。
ああ彼も普通の人間だったんだなぁと思うと同時に、あの冷徹さの裏にこんな普通な一面もあったのかとビックリ!
結構超人に見えてたんですけどね・・・!(笑)

【護送車】
なんと私は彼と一緒にいたいあまりわざと逮捕され99年の懲役を受けたと言いだした!99年一緒でハッピーだと!あああ、小西彼が思わせぶりな課金ばっかりするからこんなことに・・・笑
ここで真実を告白する「私」の笑顔がめちゃくちゃ怖い!
というかこのシーン自体がリングや呪怨よりも断然怖くて鳥肌ボツボツの異常事態。やっぱり幽霊なんかよりも生きた人間の方が被害甚大でよっぽど怖いなぁ!
どんどん脱力していく彼に反して、満面の笑顔で淡々と話す私のシーンは真剣にトラウマになりましたw
しかしどこから仕組んでたの!?
思い当たる点は
①殺人計画をもちかけられたところ
②メガネを落としたところ
③公園で彼に見捨てられたところ
あたりですが・・・うわーんもう1回見なきゃいけないじゃないかー!
個人的には②か③かなあと思うのですが、良知私の執着っぷりを考えるともう最初のバードウォッチングから仕組んでたんじゃないかと思えたりもする。(笑)
(訂正→メガネはわざと落としたと台詞に入ってました。あくまで私の証言なので信憑性微妙ですけどw)
しかしまあ99年一緒だと幸せそうに語る私も怖すぎましたが、個人的に「私」が金持ちであることが、賄賂で彼と同じ監獄にしてもらうための複線だったのが恐怖すぎて死亡しました。
ずっと完全支配してると思ってた人間に一生単位で支配されることが確定するってどんな気持ちなんだ!?
プライドも未来もズタボロな彼が今後廃人になっちゃうんじゃないかと思うと可哀想で可哀想で・・・まさかこんなに彼に同情することになるとはw
まあでも彼が犯した罪を考えると、本当の意味での罰になるんですかね・・・教えてニーチェ様~!

しかしそのまま私コノヤロウ!となるかと思いきや、笑顔がどんどん崩れていくのを見て、私も結局幸せになれなかったんだなあとズーン。

thrill4.png
一体どれだけ私は虚しい気分を味わわなければいけないんでしょう。

【ラスト】
仮釈放された私のもとへ再び現れる彼。
大変アホなことに、彼は私から逃れるためにわざと刺されて監獄から脱出したのかと思い、フゥー!やっぱり彼の方が1枚上手だNE!と盛大に勘違いしていたので、後で彼は死んでしまったと教えてもらったときには心底ビックリしました。バカか!
舞台奥に現れた彼は決して触れることのできない存在のようで神々しかったです。
身体的には解放されたけど、彼への思いからは解放されてないってことかな?
最後に「レイ・・・」と一言だけ私の名前を呼ぶところが切なかった。

【カーテンコール】
カーテンコールはうってかわって手をつないで仲良し!です!が!
本編を観た後に2人が手をつないでるのを見るとアババババwwwと思ってしまうw
良知さんは素の笑顔、小西さんは子供誘拐シーンくらいのテンションでした。

やー!最初観終わった時は暗いし怖いしで「もう観なくていいかも・・・」と思ったくらいでしたが、それぞれの心理を考える余裕がでてきた3時間後くらいから「あれ!?面白かったかも!?」と思いはじめ、今では早くもう1回観に行きたくてしょうがないです。やられたw