国際線第99ターミナル

国際線第99ターミナル

日本と韓国のミュージカル観劇あれこれ

2014/10/24 スリルミー(ドンファ私×ビョングン彼)

 

この日の公演はイム・ビョングンさんの彼と、チョン・ドンファさんの私。
これがですよ、
拍手しようとした手が重くてあがらなかったレベルの鬱ペア。
個人的にかなりのお気に入り公演ですが、もう一度見たいかといわれたら正直見たくないw
以下いつもの残念レポになります。アホのように長いです。

====

【彼】
まずなによりビョングン彼は背が高い!どのくらい高いかというと

zuu.png

目の位置が2階の床と同じ。
登場シーンは階段裏から出てくるため、頭ぶつけないようにかがみながらの登場。(ちょっとかわいい)
少しかったるそうな雰囲気がオシャレで格好いい、エブリワンウォンツリチャードの歌詞通り人気がありそうなビョン彼。
絶妙なタイミングで笑ったり、撫でたり、とにかく人の扱いが上手です!
しかしその表情、動作、声の抑揚、すべてが感情と紐付いてなさそうな冷たさを感じる彼でもあります。
あてはめ問題を解くような思考回路で人と接してるような・・・自分からはほっぺを撫でて笑いかけてくるのに、いざ自分が同じことされると「・・・?」と無感情な目で見つめ返してくる感じ?
愛を知らないというより、感覚として愛がわからなさそうな、目に何の感情もない!
どう考えても好かれてないのについつい期待しちゃう私がとにかく可哀想でした。

 

【私】
8月のさわやか青年とは打って変わって、抑うつ気味な10月ドンファ私。つねに肩に重りがのってそうなどんより感。

d1.png
とにかく嫌われたくないのに必死で、やさしい炎では自分の手に重ねてくれた彼の手にキスしちゃう必死っぷり。いつでも彼の顔色伺いながら不安そうで、薄々どうがんばっても彼は自分のものにならないことを察してそう。
それでも撫でてくれたり笑いかけてくれると嬉しくて突き放せない泥沼人間ビョン彼!そしてそれを本人もよくわかっているビョン彼!最悪だ~!笑
おかげさまでその一瞬の幸せのために人生を棒に振ってしまう心情がなんとなくわかるような気がしました。
スリルミーでここに共感できるってすごいことですよ!w

【Every Body Wants Richard】
中央の段差に片足をかけたとき、靴の汚れに気づいて指で拭く彼。

zuuuu.png

私よりも靴の汚れが気になるとは!掴みは最高だ!w
火をつけたマッチを私の目の前に突きつけてニヤニヤしたり。
キスシーンはハリウッド映画顔負けのダイナミックチュー!
キスというか顔食べてる!?というような勢い。

【スリルミー】
登場直後、バナナの皮でも踏んだのかと思うようなドンファ私のズッコケ芸。
スリルミー!で無理矢理座らされたあと、私の目をまっすぐ見つめるビョン彼。
怒ったり嫌がったりウンザリするような目つきですらない、純粋な興味0フェイス。
他の彼はイラついたりゲンナリしてるだけありがたかったんじゃないかとすら思ってしまうw

【計画】
明るくなったらドンファ私は背中を向けて、痛そうに足をズリズリ引きずりながら服を整えてました。
ずっと後ろを向いて話し続けるため、表情はご想像にお任せします方式なんですが、声のトーンと背中の落ち具合からして虚しい雰囲気。
前回観たときも思ったんですけど、ドンファさんの演技って役の感情をダイレクトにお届けしてくれるので、ものすごく感情移入してしまうんですよね。
最低最悪なときめきメモリアルみたいな。
「殺人」と聞いた瞬間も「こいつ本当にやるぞ!」といわんばかりの戦慄っぷりで、劇場の空気を1メートルずり下げるような重い感覚が客席まで伝わってきました!
適当に言った「誘拐」が速攻採用になった際は、恐怖のあまり指をかじりながらガクガクに動揺。
私に考える余地を一切与えない、彼の追い詰めるような勢いが劇場を丸呑み!

【思い出せない】
「一緒にいてくれたらいいのに」で抱きついてくる私を、どうしてこのタイミングで抱きつかれるのかまったくわからないといった怪訝な表情で見下ろすビョン彼。
「うざい」とか「むかつく」とかじゃなくて「なんで?」みたいな。
服を正して警察署へ向かう途中、自分でもどうしてこんなことをやっているんだろうと自暴自棄な笑い泣きの表情を浮かべるドンファ私の可哀想さ、今期NO1。

【公園バトル】
これまで比較的手をだしてこなかったビョン彼がついに暴力モード!
最初に述べたとおり、ビョン彼は大きいので私のぶっ飛び方が尋常じゃありません。

zu8.png

ああ、今流行りの壁ドン・・・じゃねえええ!www
瞬きしてる間に、中央ステージにいたドンファ私がベンチ上の壁に叩きつけられてる不思議。
このあとベンチに崩れ落ちたまましばらく会話が進みます。

さらに胸ぐらを掴んで持ち上げられたり。

zuuu.png

生命の危険!
つま先がかろうじて時々地面についてるくらいで、半分浮いてる!
この後ドシャッとポイ捨てられます。
「どうしてそんなことが言えるの」では、私の顔を優しく両手でつつみ、親指でほっぺをなでながら、キスするように顔を近づけて

「この変態やろう」

耳鳴りがしてくるような静けさと、見てるだけでこっちの視界まで真っ暗になりそうなドンファ私の背中。
今までスリルミー見て泣いたことなかったけど、あまりにもあんまりすぎて涙でたw

【留置所+僕と組んで】
自分に不利になってきたことがわかると口に手をあてて「まずいなどうするか・・・」という感じで何か考え始めるビョン彼。彼も動揺するんだ!w
とりあえず私が喜ぶであろう行動を色々とってみるも、ドンファ私は遮断するように全部拒絶。
ついにキスも拒否されてどうするビョン彼!と思いきや、寂しそうな笑顔で2~3回小さくうなずいた後、「ごめんね」とでもいうように私の顔をゆっくり撫でて去ろうとするではありませんか!最後の最後にやめろよそういうの!!笑
それで思わず手を握っちゃうドンファ私。あかーん!!
「なんでもしてあげるね」って彼の方をみるでもなく、焦点のあってない目でボロボロ泣いてます。
突き放せない自分への悔しさなのか、もうとにかくこのシーンは見てて気分最悪すぎて最高でした。(どっちだよ)
しかしその言葉を聞いたビョン彼、0.1秒でクルッ☆と振り返って、爛々とした顔で話しかけてくるじゃないですか。
ビョン彼おまwwwwww最低だwwwwww

【アフレイド】
とにもかくにも激しすぎた当ペアのアフレイド。

bd1.png
日本版の「眠れない!」にあたる部分で「死にたくなビェエエアアアアア!!!!」みたいな奇声をあげるビョン彼。

bd2.png

そのまま後ろにすっ転ぶ。

bd3.png

階段の手すりを牢屋の鉄格子として活用!
以上、ビョン彼三段発狂でした。
なんかもうバッファローかと思った!

ドンファ私もドンファ私で

zu.png

曲の初め、独房の彼側の壁にくっついて様子を伺う

 

zu2.png

彼の独り言を聞きながら顔を押さえて苦しむ

 

zu3.png

彼の「ビエエエエ!」に耳をふさいでのたうち回る。

こんな二人して暴れまわるアフレイド見たことないです。

【99年】

すっかり脱力してしまったビョン彼。
ここで私が衝撃の告白をするわけですが、彼にとってはありえないほど信じがたい事実だったようで

bd4.png

まさに化けの皮がはがれたような、これまでの彼からは想像つかないようなスーパー顔面崩壊タイムに!
「狂ってる!!」が超絶絶叫。
変顔があまりにもすごすぎてちょっと笑ってしまいました(こらw)
大きすぎる代償を払って手にいれた彼がもはや以前と別人すぎて・・・私も疲弊しきってるし、ここまでのBAD ENDは久々に見ました。

ところで99年の最後、二階にあがった彼は歩いて左側にはけてくことが多いのですが、ビョン彼は照明が落ちて見えなくなるまで中央でうなだれたポーズをとってて、彼の背中が遠い過去になっていくような演出がとても良かったです!

【フィナーレ】
再び現れた、最初と同じかったるい雰囲気の彼。
私は無表情のまま、まばたきもしないで遠くを見るように凝視。
最後の「スリルミー」はふっと自虐的に笑ったところで暗転。
ここの表情はペアによって、さらに観る人によって感じ取れるニュアンスが全然違うと思うのですが、今回は彼に翻弄されすぎた自分の人生を笑っているようでした。

【カーテンコール】

中央で向き合う→私が彼のスーツのわき腹あたり?を鷲掴みにしてよりそう→キスしようとするもビョン彼が顔を背ける→それを無視してほっぺにキス
本編中のキャラをキープしてましたよぴえーんw

【雑談】
今思い出しても鬱になれるくらい鬱でした。
このペアはこれまでのどのスリルミーとも似てなくて、印象に残ったシーンも「計画」と「ボクと組んで」と普段と全く違いました。
とにかくビョングン彼の空間を引っ張る力がすごすぎるのと、ドンファ私の動揺演技が神がかってるのとで、当時どうして私が犯罪を止められなかったのかを身をもって体験することができました。
素晴らしいトラウマ公演に乾杯!