国際線第99ターミナル

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日本と韓国のミュージカル観劇あれこれ

Maybe, Happy Ending 2017/1/28マチネ

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Maybe, Happy Endingという新作ミュージカルを観て来ました。

こんなに可愛いミュージカル、前回が思い出せないくらい久々です!w

〜〜アバウトなあらすじ〜〜

主人公はヘルパーロボット5型のオリバー。

ぱっと見人間と区別がつかない高性能ロボットですが、旧モデルになったため捨てられ、都内のアパートで一人暮らしをしてます。

毎朝いつものニュースを見て、いつもの郵便屋さんからいつもの郵便物を受け取る。まったく同じ1日を繰り返す毎日。

その間も時間だけは着々と流れ、郵便屋さんは年老い、頼んでいた自分の部品は廃盤になっていく。

ある日そんなオリバーの元に隣人のクレアという、1モデル新しい6型の女の子ロボットが充電器を貸して欲しいと訪ねてきます。

お互いのことを話すうちに仲良くなった2人は、目的を持って遠くへ出かけたりと、自らの意思で動き、自らの楽しみを見つけはじめ、ついには愛という感情に気づきます。

しかし2人は旧型のロボット。

取り替える部品もなく、壊れた時=最後の時。

クレアに故障が多くなり、終わりを悟り始めたオリバーとクレアは・・・

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

切ないやつでした(泣)

ヘルパーロボットって名前からして介護ロボットかと思ったら、家事全般のお手伝いロボットなんですね!

スマホが登場した後のガラケーのように、ただ廃れていくのを待つ機械に人格がつくとこうも悲しくなるとは。

バッテリーが壊れて充電不能で死亡したマイガラケーも、生きてたらこんな気分だったのでしょうかw

ジェボムオリバーは善良なオタク感電車男を彷彿。

時計をチェックしつつ、毎日キッチリ決まり切ったタイムスケジュールで動いてるボムオリバーは、イレギュラーなことが発生するとテンパりまくり。

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ドアを開けたら女性が立ってて「ア〝ーーー!?!?」と叫び声を上げるところは会場爆笑でした。ナチュラルすぎてww

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嬉しいと猫みたいな変ダンスを軽快に踊る。

(高性能ロボットといっても動きが若干カクカクしてるので、意外にもダンス力が問われるこのミュージカルw)

「ありがとうオリバー」という、元主人のジェームズと過ごした日々を振り返る歌があるんですけど、オリバーはジェームズの言う「ありがとう」1つ1つを宝物のように覚えてて、本当に大好きだったんだなあと思いました。

この作品に限らず、デュエットなのに最後いつのまにか一人になってる演出は切なすぎてアウツ!

ヘルパーロボットなのに、誰からも必要とされないまま時代から取り残され続ける境遇にもかかわらず、本人は特に悲観してないところがまた切なかったです。

ミドクレアは勝気でお転婆で、クラスのアイドルだけどオタクにも分け隔てなく接してくれる、少年漫画の神ヒロインみたいな感じ!ハーマイオニーっぽくもある。

ロボットというよりフェアリー?というような可愛さで、外見・歌声はもちろんセリフを話す声が可愛すぎて、色々人間離れしております。

明るくて活発なのにどんどん壊れてしまうギャップが、曲は明るいのにストーリーが悲しい本作とシンクロして切なさ倍プッシュでした。

フンジョンジェームズは実際に何歳なのか存じ上げませんが、どんどん西洋文化が入ってきた頃の日本みたいな、アメリカで言えば白黒ミッキーと同じ時代に生きていたような、まさに生ける大正ロマンという感じで(わからない)一言で言うならレトロ渋い。父性溢れる優しさ。

ジェームズ以外にもマルチマン的な役割を担うポジションですが、オリバーが送る同じ毎日の中で、唯一季節の移り変わりや時の経過を表してた郵便屋さんがとても良かったです。

ヨボヨボの郵便屋さん来たところが1番泣きました(※開演5分)

そしてなんといっても、曲自体が感情を持ってるような、直接心に歌いかけてくるドラマチックなメロディーラインの楽曲達。

今回この作品を見にいった理由が、同じ作曲者が手がけた「バンジージャンプする」の曲が大好きだったからなのですが、一曲目から期待を裏切らなさすぎて恐れ入りました。

ピアノと弦楽器の撫でるように優しくて幻想的な響きが、特にバイオリンの音が印象的で、弦と一緒に涙腺も揺さぶられるのかな?と思っちゃうほど聴いてるだけで涙でてしまうw

ということで話は悲しいですが、可愛い曲と可愛いキャラクターで癒されました!

いかんせん言葉がわからないので、なんでジェームズはオリバー捨てたの?とか、終盤の選択肢が極端すぎでは?などなど、疑問点も残りましたが、それは5月の日本公演を楽しみに待ちたいと思います。

台本と楽譜だけを同じくして、主催はまったく別ということなので、各国のJCSみたいなイメージですかね?

いずれにせよ同じ曲で新しい演出が見れるのは2度美味しいです!

閉幕間際にCDが出たので、2月末これだけのために大学路に行きました!(滞在時間10分)

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2番の「僕の部屋の中に」が良い曲すぎるうう