国際線第99ターミナル

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日本と韓国のミュージカル観劇あれこれ

2016/6/14 マチネコンサート

演技・歌・キャラクター、あらゆる点において大学路随一のナチュラルオーガニックさを誇るピルソクさんのコンサートに行ってきました。釜山まで!

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ピルソクさんを構成する成分は50%の水と40%のマイナスイオンと10%の不思議かな?と思うほど、それはそれは神がかり的な美声で、海底の洞窟から聞こえてくるような、深い森の奥から聞こえてくるような、空間全体を振動させるような慈悲深い響きなあまり、最近彼は神様とか仏とか、とにかく何かホーリーな存在なんじゃないかと思い始めております。

 

今回のコンサートは、毎月第2火曜午前11時に劇場が主催している「マチネコンサート」というシリーズ企画。

「様々なジャンルが楽しめる音楽会」をコンセプトに定期的に開催しているようで、本日のテーマはもちろんミュージカル!

生演奏なうえ、ピアノを担当するのは「女神様が見ている」の音楽監督さんという贅沢っぷり。

なので公演自体も、ピルソクさんのコンサート!というより、素敵なミュージカル曲をたくさん聴いてください!というスタンスで、オープニングも何の演出もBGMもなく、演奏者全員いそいそテクテク登場する飾らない感じでした。

スタッフだと思ったらピルソクさんだった。そんなカジュアルなコンサートでした。

 

全曲書きたいところですが長くなりすぎちゃうので、印象に残ったところの感想をば!

 

★釜山に行けば★

一曲目からミュージカル曲じゃないフリーダムさ。

そうですよね!釜山に来てこれ歌わないわけにはいかないですよね!

原曲は60代半ばのおじいちゃんが「あのころの釜山は・・・(´_`)」とフルフルハスキーな声で歌う、人生の集大成感溢れる味わい深い一曲なんですが、これを30代のピルソクさん歌ったらどうなるんだろう!?と思ってたところ、わりと人生の集大成感でてました。

つい先日仲良くしていただいてる方が、ピルソク先生が実は1000歳で韓国の誕生から何から見守ってきてても不思議じゃないと話していたことを思い出しました。そんな達観味。

後ろのスクリーンには静かに波が打ち寄せる島の映像が流れ、ゆったり揺られる船のようなメロディーにピルソクさんの落ち着いた声がマッチして、目を閉じればまるでここは釜山!(※釜山です)

歌い手の年代が変わると、歌詞の懐かしさのニュアンスも変わって、劇場は久々に帰郷した大人!な雰囲気につつまれました。

 

トーク

何故かいつも観客との会話タイミングがかみ合わないピルソク先生。

ピ「○○ですか??」(問いかけ)

客「しーん」(返事したそうなのにタイミングがつかめない客席)

ピ(手を目の上にかざして客席キョロキョロ→お客さんの中に口に両手そえて口パクで返事してる人を発見→うんうんわかるよみたいな返事)

のんびり話してたら時間切れで強制終了される。

 

★エッジオブタイム&バンジージャンプ

この2曲は音楽監督のヤンさんもボーカルとして参加したのですが、ヤンさんもこれまたアルプスの天然水ばりに透き通った美声だったー!(耳死亡)

ただでさえピルソクさんの声がクリスタルカイザーなのに、そこにアルプスの天然水が加わった際には、聴きながら浄化されすぎて存在ごと消えるかと思いましたね。

曲の間にはさまってるフーン♪の一言でさえ耳福すぎて、気づいたら涙ダーダーで聴いてました。メンタルデトックス効果はんぱないw

音楽監督って演奏に指示をだすイメージだったんですけど、歌も上手なんですね!

この歌声を普段ステージで披露しないなんて勿体なさすぎます・・・!

 

★マイクトラブル★

・真ん中にあったマイクをピアノ横に持ってったところ、ハウリングを起こしてしまい、音響さんにマイク没収されて真ん中に戻されるピルソク先生。

・もう直っただろうとマイク触った瞬間バホフッ!!と爆発音がして

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↑どーするよこれ?みたいなポーズと顔で客席に何かを訴えかけるピルソクさん。

 

★ナビ★

スクリーンに映ったのはお花畑・・・ではなくもののけ姫的な新緑の森

物語を読むように歌うピルソク先生のナビは、登場人物によって声を使い分けてて、蝶はか弱い小声だったり、風はダンディーな低音だったり。そして謎にテンションが高い川。

歌いだす時のタメというんでしょうか、「ッッシーーーーーー~~~ッグスミョーーーン!!\(^o^)/」みたいな、遠くから時速100キロで流れて来たよ!みたいな勢いがツボです。

緩急が効いていて、どの音程も音量キープしたまま一発でスコーン!とでて本当に歌が上手い!

曲の最後にはキラキラの蝶々がぱぁーっと飛んでいって、きっとピルソク先生が歩いたところには草花が生えて、手で触れれば祟り神も安らかに息を引き取るに違いない!と思わずにはいられない、聖域感溢れるナビでした。

 

★アンコール★

早く追い出したい劇場VSアンコールして欲しい客戦争勃発。

長い間アンコールが続いていたにも関わらず、いやもうやりませんから!と強制的に客電をつける劇場。

拍手が止まり一瞬客席にしょんぼりした空気がただよいましたが、それでも諦めなかった何人かがアンコール再開。

それが広がって再び会場全体アンコールになりました!この流れはアツかった!w

 

そこからさらにねばって、ついにピルソクさんでてきたー!

が、それに驚いて一瞬で拍手をやめる客席。

突然の静寂。

ピルソクさん+客席「!!??」

舞台のすみっこで固まってるピルソクさんが若干可哀想で面白かったです。主役が出てきて静まるアンコールw

この随時発生するタイミングラグはもはや特殊能力ですね。

 

ということで癒しの極みのようなコンサートでした!

これで2000円(コーヒー付き)という驚きのコストパフォーマンス。

もはや慈善活動...?NPOの領域です。

火曜の朝@釜山という健康的過ぎる時間帯にもかかわらず、800席の劇場の1階がほぼ埋まっていて、ファンやら地元のおじいさんやらが入り乱れた面白い客層でした。

曲の魅力を最大限に引き出して歌ってくれるピルソク先生、今日も素敵な歌をありがとうございました!