ゴーントゥモロー 1幕あらすじ
--------1幕あらすじ----------
赤字・・・説明補足
青地・・・楽曲説明
【プロローグ・革命の兆し】
1800年代後半、王族内の権力争いと、隣国である清の圧力で苦しい生活にあえぐ朝鮮の人々。
そんな中、モーゼの如く暗闇を割って革命家オッキュンが降臨した!(本当にこんな演出)
国民中心の新しい世界を開こうとするオッキュンは、名ばかり王様である高宗の(消極的な)協力を得て、東アジアが戦争の
混乱に陥っている今こそ、独立のチャンスだと訴える。
♪Song1.「その名は誰だろう」
浮かんでは消える星のように、生と死が繰り返されるこの世界。
「数百数千の星が消えても、数千数万の星がまた浮かぶ」という歌詞にあるように、今回朝鮮を覆う暗闇の中に現れた光、その人は誰?という内容のオーバーチュア曲。
♪Song2.「戦争の時代」
オッキュンが高宗に現在の世界情勢を説明し、じゃあ革命をいつやるか?今でしょう!という内容の曲。
中盤でオッキュンが読んでいる巻物には、新政府のメンバーが書かれています。
【ホン・ジョンウという男】
没落した両班(貴族)出身のジョンウは貧しい生活を送っていた。
この国では自分が何もできないことを悟ったジョンウは、父の葬儀で家系図を売り、より広い世界、ヨーロッパへ行くための旅費を貯め始める。
この頃からちょこちょこオッキュンの話を聞いては、漠然とした憧れを抱いていた。
【オッキュンの執務室】
オッキュンを中心とする革命の重役たちは、当日誰がどういう手順で何をするかなど、詳細な計画を議論し、まもなく到来する新しい時代を夢見る。
♪Song4.「天を知っているか」
革命の意を天に問うオッキュンと改革派メンバー。
同僚のジョンユンは、宮殿のミニチュアを前に、当日誰がいつどこで何をするかを詳細に説明します。
【甲申政変(※)】
オッキュン達は放火を合図に宮殿内に突入。
新しい国家の指針を読み上げ、一時革命は成功したように見えた。
しかし予期せぬ清軍の乱入により形成は逆転。
高宗はパニックになり自ら敵の手に飛び込んでしまう。
三日天下に終わってしまったオッキュン達は、高宗を残して日本に亡命する。
※歴史補足
日本の明治維新をモデルに、朝鮮の近代化を目指した革命。
・清に対する従属関係の廃止
・身分に縛られない能力に基づく政府の人材採用
などが主な目的。
当時、朝鮮に大きな影響力を持っていた清がフランスと戦争している隙をついて起こした革命でしたが、決行直前に清が敗北。せめて朝鮮だけでも支配しなければ!と躍起になったバッドタイミングと重なってしまったようです。
また、当日協力していたはずの日本軍も形勢が悪くなるや否や勝手に帰ってしまったため、劇中のオッキュンとコジョンのあばばばっぷりも納得の、ひたすらついてなかったとしか言いようのない革命。
【イワン首相と高宗】
実質上、国権を掌握しているイワン首相(※)が帰国。
革命への加担を口実に高宗を脅し、また、オッキュンの裏切りを忘れるなと刷り込む。
♪Song6.「矛盾」
イワンはそもそもこの革命には無理があり、不可能なものだったと語り、今回流れた血と、オッキュンの裏切りを忘れるなと高宗に吹き込む。
ここから高宗はオッキュンへの怒りを感じ始める。
※歴史補足
イワン首相がどこの国の誰なのか全くわからなかったので調べたところ、架空の人物でした!(笑)
このころは朝鮮に内政交渉する国が多かったようで、日本も例に漏れず、外交と財政分野に推薦した顧問を登用。
それ従って政策を進めるよう定めた協定を強引に結んでいたようです。
その後、協定を理由にあらゆる分野に顧問を登用しまくり、ほぼすべての行政に干渉してたようなので、イワン首相は日本の息がかかった朝鮮官僚なのかな~と思いました。
2幕後半、ジョンウが親日派を目の敵にしてるので何事かと思いましたが、今現在使われている親日とは意味が異なりそうです。
【ジョンウ@日本の旅館】
留学資金を稼ぐため、日本の旅館でアルバイトしていたジョンウは、客のおっさんから、甲申政変失敗のニュースを聞く。
オッキュンの思想に共感していたジョンウは、あらためて改革や、国民の自由な意思、理想の国家について思いを馳せる。
♪Song7.「行くことのできない国」
ジョンウは以前オッキュンを遠目から見たことがあり、そのまぶしい姿が忘れられない様子。
どうしてそんな彼が失敗してしまったのか。いつかオッキュンに会って、新しく訪れる世界を共にすることはできるだろうかと、ヒーローに対する憧れのような感情を抱くジョンウ。
【亡命後のオッキュン】
革命失敗から2年後。
日本へ亡命したオッキュンはやることもなく、酒と賭博の毎日。
酔っぱらってベロベロ、賭博は勝てない、金を求めて人のポッケを勝手にまさぐる、勝手に金を借りる(多分返さない)、お店のダンサーに抱き着こうとする等、あんまりにもあんまりな有様に、思わず仲間も「こんなオッキュンさん見たくない!」と刀を向ける始末。
しかし皆そこで初めて、「いっそ殺してほしい」というオッキュンの、今もなお無念で仕方ないという本音を聞くことになる。
♪Song8.「明日はないでしょう」
有楽町で芸者たちが歌う曲。
一度しかない人生、後悔のないよう一瞬一瞬を楽しみなさい。
一度しかない人生、夢を見てそれにかけてみなさいという内容。
【小笠原にて】
日本政府の命令で、何もない小笠原にやってきたオッキュンは、置き去りにしてしまった高宗に思いを馳せる。
♪Song9.「私はまだあなたを思う」
申し訳なさと、もう1度会いたいという思い。それが叶わない現状。
理想とはあまりにもかけ離れた現実に、全てを失くした今、どこへいけばいいのかと絶望する。
【残された高宗】
イワン首相に抑圧され、孤独で肩身の狭い生活を送る高宗は、次第にオッキュンに裏切られたという感情を膨らませていく。
そんな彼に、側室はオッキュンの暗殺をそそのかす。
一方そのころ、イワン首相は朝鮮の様々な権利を次々と日本へ譲渡していた。
♪Song10.「私を捨てた私の影」
高宗は1人酒をしながら革命当日を思い出す。
忘れられない阿鼻叫喚の光景、「私の影」と呼ぶほど親密だったオッキュンに捨てられた恨みを歌う。
【ジョンウのフランス留学】
ついにフランスへやってきたジョンウ。
自由で平等、煌びやかな人々や文化に目を輝かせながらも、同時に故郷の貧しい人々を思い出しては複雑な心境に浸っていた。
そんな時、身寄りのいないジョンウの元に、朝鮮から彼を探しているという内容の手紙が届く。
※曲中にでてくるソフィーという女性は、ジョンウに彼が翻訳した小説が出版決定になった旨を伝えに来ます。出版社の人かな?
※周りにいるパーリーピーポーはジョンウの友人。未知なる彼の祖国に明るい想像をめぐらせる。
♪Song10.「日が昇る国へ」
毎日パン、コーヒー、ワインやパーティーに満たされたフランス。
その地球の裏側に、誰があれほど貧しい自分の祖国があることを知ってるだろう?どうしてこれほど違うのだろう?そしてどうして、自分はその国を離れてもなお忘れることができないのだろう?と複雑な思いを抱くジョンウ。
夢見る理想郷へは眠りに落ちでもすれば行けるだろうか、とポツリと歌う。
【オッキュンとジョンウの出会い】
数年後、オッキュンは再び戻った東京で、ジョンウを紹介される。
実はジョンウは、高宗にオッキュン暗殺を暗殺すれば何でも望みをかなえてやると言われ接触してきたのだった。
(フランスに留学してた人間が王の命令を受けてくるとは思われないから?ここがよくわかりません。)
中国で権力者と会談できるという内容の偽の手紙をオッキュンに渡し、もう1度改革を目指しましょう!と、上海におびき出そうとするジョンウ。
しかしオッキュンと話し、彼の人柄に触れ、故郷に対する熱い思いを聞いているうちに共感してしまい、果たして王の命令だろうが、彼を殺すことが本当に正しいのか、迷いが生まれ始める。
もう1度改革に希望を見出すオッキュンと、胸ポケットの銃を握りながら苦悩するジョンウ。
結局引き金を引くことができず、2人は共に上海に向かうのだった。
♪Song13.「行くことのできない国(rep)」
憧れていた人間が目の前にいる感動と、その人を騙さなければいけないという使命に怯えるジョンウ。
突如、目の前に現れたチャンスへの高揚と疑いに戸惑うオッキュン。
そんな2人の思いが交差するリプライズ曲。
結末を知りながらも、再び夢を持ち始めるオッキュンを間近で見ていくことになるジョンウに全BBCHが泣いた。
♪Song14.「トラジ」
実在する民謡曲「桔梗」。
大きく根をはる桔梗で埋め尽くされた大地、すなわち「国をささえる国民たち」という地盤がしっかりした国家を創りたいという思いが込められた(と思われる)曲。
(ごめんなさい抽象的すぎてよくわかってません。ちがうかも。)
♪Song15.「その時間へあなたを」
オッキュンは忘れかけていた10年前の革命の日、たった3日ではあれど、世界を手にしたあの3日間を思い出す。
一方ジョンウは、オッキュンの名を聞くまでの絶望しかなかった日々を思い出し、ますます彼を殺すことに意義が見いだせなくなる。
ついにオッキュンは夢を再び抱き、ジョンウと中国を目指すことを決める。
二幕へ続きます。