国際線第99ターミナル

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日本と韓国のミュージカル観劇あれこれ

2019/12/22 韓国スリルミー ヘジュンウソクペア感想(ネタバレ注意)

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斬新に生まれ変わったと噂の韓国スリルミー2019を見てきました!
噂に違わず、演出から舞台セットまで「うぇっ!?wちょちょーい!www」とびっくりするほど完全リニューアルしていたので、これから見る方は以下ネタバレにご注意ください。

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今回見たペアを喩えるなら
スタバのただのコーヒー
午後の紅茶ストレート無糖
はなまるうどんの釜揚げうどん
そう、そのくらいクセがないんです!
脚本崩壊を心配するほど強烈なキャラが多い韓国スリルミーの中、珍しいくらいど直球の彼と私でした。自分勝手で偉そうな彼と立場も態度も弱い私。
「こんな服従系の私が裏切るなんてえええ!!」というどんでん返しの破壊力に、改めて何回見ても面白いスリルミーの構成を味わえました!


以下ざっくばらんに・・・

【セット】

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ステージも一新!日本版の面影はほぼ消し飛んでいます。
全体的に白が燻んだようなアイボリー色で、ドアと窓があるので室内なのかと思いきや、木が生えてて外なの?という不思議な構造。
奥行きがないので、登場人物の動きはファミコンのような2D移動がメインです。
開演前の最大の関心ごとは

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このマネキン何?

【私登場】
新演出なため、どこから何が出てくるかわからないドキドキ感。
開始1秒で驚いたのは、序曲のイントロ。
(旧)て〜ろ〜れ〜れ〜ろ〜れ〜れん♪
だったのが
ん“ー↓↓て〜↑ろ〜れ〜れ〜ろ〜れ〜れん♪
頭にど低音の1音が追加されてました!(伝わるか不安)

鬱々とした表情で審議会に向かう、窓の向こうを横切る私。 
白いセットを部分的に照らすことで審議会の部屋を表現してるのですが、日本版演出の部屋に比べると相当狭そうです。トイレの個室2個分くらい。
「彼が戻ってきました」で前に歩み出る私。
なんとここで手錠が解除されました!
ゆっくりとマネキンに歩み寄り、ジャケットと双眼鏡を回収。(疑問解決wwwww)
ものすごい時間をかけて34年前の姿に戻るのですが、あまりにも時間をかけるので「私といく〜彼との記憶旅行〜」的な映画の壮大なオープニングを見ているようでした。

【彼登場】
私がバードウォッチングをしてたら左のドアから彼登場。
この時のオーラときたら、特に見るものもない野原に突如高級感漂うシェパードが登場したような感じで、一気に視線を集めずにはいられない存在感!。
なんですが

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速攻ゲス発覚。
僕だけが知ってる君の本心がこれだよ!(嫌すぎ)
本当に本当に第一印象はかっこいいんですけど
かっこいい<<<<<<<<法治国家の人間としてアウト
全てを見下しまくるヘジュン彼は、前世に思いやりを置いてきたようです。

そんな彼の態度1つ1つに困ってうろたえるウソク私。
どれだけひどい扱いを受けても、おろおろしながら消極的に何かを期待してるようで、99%不幸なのに1%の幸せに期待しているとんでもなく可哀想な私でした。
どのくらい可哀想かというと

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彼があたかも何かが見つからないように自分のポケットを触りながら「火持ってるか?」と言うのでマッチを出したら、普通にライター持参済みだった瞬間。かわいそう!

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「計画」で勝手に盛り上がってる彼にほっぺを掴まれ、客席にむにゅむにゅフェイスをさらされてる瞬間。かわいそう!

↓スリルミー前

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逃走ルート長すぎかわいそう!
今まで見てきたこのシーンは最後のほんの1部分で、本当はこんなに爆走してたんですね!
(※1月に見たら逃走部分カットされてました(爆))

ということで私の意思はほぼないも同然で、彼のやりたい放題にどんどんずるずる戻れない道に引きずられてきます。
それでもついていく私。外見がかっこいいから彼のこと好きなの?いや、本当に本心で接してくれる知り合いが彼しかいないのかもしれません。たとえその本心がゲスくても!(涙)
メガネを落とした時も普通に困り果ててたので、どんでん返しの結末は知ってるにもかかわらず驚きました。
しかしそうさせるだけのクズさが彼にはありました。

「僕と組んで」で彼が突然謝りだした時は、そんなんで許すか!と思ったんですけど 

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感化されてるぅー!!(こりゃダメだ)

ど底辺だと思ってた私にハメられ、自分こそが真のど底辺だったことに気づいた驚愕のヘジュン彼の最後。
あまりにも衝撃だったのか、理解できないまま時間切れになり退場していきました。 
それを悲しそうに見送るウソク私。

【ラストシーン】
「自由・・・」といいながら窓の外から射す光を眺める私。
一瞬にして舞台は公園に。
始めにそうしたように、双眼鏡を手にして鳥を見ようとする私。
そこに再び左のドアから登場する彼。
ここからがすごく不思議な感覚だったのですが、さっき外に出たはずなのに、彼が入ってきてきたことにより、今この空間が中なのか外なのかわからなくなってしまいました。自由になったのに、私はまだ彼との記憶の中に閉じ込められてるみたい!

結局私は彼から一生自由になることができなかった。
そんな印象で幕を閉じた新生スリルミーだったのでした。

【感想】
最後、物理的にも精神的にも外なのか中なのかわからなくなる感覚が斬新でした!
ウソク私本当に可哀想!愛した結果、相手がいなくなってもなお一生を狂わされた1人の人間の物語という感じで、サスペンスとしても心理劇としても面白かったです。日本版から入った私にとってはとてもスリルミーっぽいスリルミーでした。
ウソク私、余生は幸せに生きてほしいです・・・。

【どこに入れればいいのかわからなかったおまけ:ロードスター面白すぎ問題】

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マネキン大活躍。
まず彼が現場に到着した時、キキーーッ!ってすごいブレーキ音がするんですよ。もう、ドリフトしたか事故ったかと思うくらいのキキー。
そして私服で犯行に及びます。
子供に目をつけたようなそぶりを見せたので、ああ、標的が決まったんだなと視線の先を見ると・・・マネキンやないかーい!(腹筋崩壊)
マネキンをゴロゴロ押しながら歌うロードスターはそれはそれはシュールだったのですが、この演出もその後カットされてました。
色々試行錯誤していく過程、スリルミーで見ることになるとは何とも感慨深くあります。