国際線第99ターミナル

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日本と韓国のミュージカル観劇あれこれ

2014/9/26 女神様が見ている@東京

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韓国発のミュージカル「女神様が見ている」を観てきました!
本作は2013年初演の出来立てホヤホヤ作品のようで、その年の韓国ミュージカル「最優秀脚本賞」を受賞しています。
7月に観た「カッコーの巣の上で」の劇場でチラシをもらい、韓国視点から見た朝鮮戦争ってどんなだろうと気になったので、先行でチケットをとってみました。
結果的に演目と出会えたことに土下座感謝したいくらい良かったです~!orz

かんたんなあらすじは
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・舞台は朝鮮戦争下、1952年。
・南軍が北の捕虜を船で輸送中、嵐に遭い無人島に漂着してしまう。
・壊れた船を前に、共に生活せざるを得ない南の兵士2人と北の兵士4人。
・6人の中に唯一船を直せるスンホという北の兵士がいるが、彼は以前目の前で兄を殺されたり、戦場の惨状を見てきたことにより精神が参ってしまっている。(幼稚園児みたいになってる)
・ある日悪夢にうなされるスンホに、南の隊長が「この島には女神様がいて、いつも見守ってくれてるから怖くないんだよ」という作り話を聞かせたところ、気に入ってしまい架空の女神様に夢中になる。
・スンホに船を直してもらわないことには無人島から出られないので、南北の兵士5人は協力して女神様が本当にいるかのように振る舞い、女神様が見てるから!とスンホに船を直すよう仕向ける。
・とうとう船は直り帰れることに。しかし島を出ればお互いはまた敵同士。
船は1隻しかなく、協力していることがバレればどちらも死刑になってしまう。
そこで彼らは・・・
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こんな感じだと思います!
それまで銃やナイフを向け合ってた兵士達が、共通の女神様ルールを守ることで仲良くなり、平和でほのぼのとした生活を送る様子は、見ていてあったかい気持ちになりました。
最初にヤバいオーラをぷんぷん漂わせていた強面の北の隊長が、お花つけて踊ってる場面(しかも下手w)は笑えますw
話し合えばこんなに仲良くできるのに、自分が生き延びるために問答無用で相手を殺さなきゃいけない戦争の理不尽さを裏返して見せられてるような気もしました。

女神様作戦を実行してる6人が本当に楽しそうで、客席を海に見立てて魚取りに行くシーンがあるのですが

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カオス。
お客さんの髪を「ワカメだー!!」と巻き取り続ける北隊長のことは未来永劫忘れることはないでしょう。ここだけ日本語なのもシュールすぎます。
しかし海にナマズっているのか!? 

そんな和気あいあいとした日々を過ごしながら、スンホ以外の5人も、いつのまにか女神様に母、妹、娘、恋人など、それぞれ心の支えにしている人を重ねていたところは切なかったです。

そして戦争シーンの迫力がすごい!
女神様を除くとキャストは6人しかいないんですが、あまりにも迫力と声量がすごくて、最初アンサンブルいれて20人くらいいるのかと思ってたら、まさかのアンサンブル0!w
スンホのトラウマシーン、ゾンビみたいな兵士が何回も銃殺されるシーンはありゃうなされるわと納得の怖さ。

面白いことにこの話、最後にまさかのどんでん返し(?)があります!
まさかこのタイプの話でどんでん返されるとは思ってなかったので、思わず字幕を4度見したあげく「うぇええ~~~!!??www」って言いそうになって危なかった。
となるとあのシーンは?あのときは!?でたー!もう1回見たくなるやつー!wwwこの部分についてはネタバレなので最後の追記部分に書いておこうと思います。

終演後、音楽が気に入ったのでサントラ買っちゃいました!

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CD2枚、写真&歌詞のブックレット付きで3500円。
2枚組にするほど曲数あったっけ?と思ったら、なんとそれぞれ違うキャストverでした!素晴らしすぎか!w

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スンホのソロ曲「あなたのために」においては6キャスト分入ってるしwww入りすぎwww
やたら落ち着いたスンホや、やたらアザといスンホなど、色んなスンホが聞けて面白い。

劇場の下にあるツタヤで衣装展示もやってました~!

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北と南の軍服。舞台で見るよりボロボロだった。

あとそういえば来場者全員プレゼントがあったんでした!

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ドレッシング2本。

なぜwww
嬉しいですけどね!wくどい味好きにはたまらんラインナップですね。

最後にネタバレ部分を書いて終わります~!

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ス、ス、スンホォォおまえ~~!!(笑)
まさかスンホだけが女神様を信じてなかったとは!
戦場に戻りたくないからおかしくなった振りをしていたということは、恐怖でパニック状態になる以外は正常だったんですね。
確かに思い返してみると島に爆撃があったとき、女神様の話をしてもスンホ動けなかったし、他にも色々伏線があったかもしれない・・・!
最後、女神様を思い描けないほど絶望した彼のところだけに、本物の女神様がくるシーンは泣けました。
「あなたはもう1人の僕(私)だった」という歌詞もどういうことなんだろう!?
逃げちゃダメだって心のどこかで思ってて、それと向き合ったのかな?と思ったりしたけど、やっぱり本物の女神様がきたのかな??う~んどっちもいいなぁ!(T▽T)解釈がたくさんありそうなのでいろんな人の見解を聞いてみたいシーンでした。