2016/3/12「ジキルとハイド」レポ
現在、国際フォーラムにて上演中のジキルとハイドを観てきました!
有名作ですよね、ジキルとハイド。
しかし観劇前にあった知識といえば
ジキルとハイドが出てくるらしい。
以上
以下、そんな前知識0人間のレポになります!
まずジキル博士は医者だそうで、なんでも「人間の善と悪を分離して、悪をなくせば戦争や気を病む人のいない平和な世界になるに違いない!」という信念のもと、薬の研究をしている様子。
詳しくは言及されませんが、どうやら彼の父親が精神病院で廃人同様の状態となっており、その苦悩が背景にあるようです。
しかしど真面目で世渡り下手なジキル博士、権力者が集まる審議会で、薬の被験者に精神病院の患者を一人貰えないかと訴えるのですが・・・
案の定ボロクソにされて終了。
正論をバンバカ言うタイプのジキル博士は、審議会メンバーを構成する司祭や軍人、政治家から相当嫌われているようです。
薬も試せず散々だったジキル博士。
みかねた友人ジョン弁護士(超いい人)は、気分転換にと彼をショーパブに誘います。
そこで出会った娼婦ルーシー(超いい人)の何気ない一言↓
からの
からの
からの
ここで名曲「時が来た」きたー!
被験者いなくて頓挫しかけてたけどついに夢への第一歩踏み出す時がキター!!な曲だったんですね!
自分で試すのは論外なのかと思ってたら、素で思いついてないだけだったジキル博士。
興奮に震えつつ実験日記をつけ、ついに禁断の薬を口に・・・
おめでとうございます!
善と悪の分離に見事成功、結果悪だけが独立しました!
おわかりいただけましたでしょうか。
起こりうるパターン中もっともアウトな失敗です。
見かけもきちんとしたポニーテールから、落ち武者じみた無造作ヘアに。
この後ジョン弁護士やルーシーがハイドと鉢合わせるシーンがあるのですが、至近距離でもジキル博士だと気づかないので、顔つきも変わっているようです。
善を完全消滅させたことで欲望を抑えるものはなく、家を飛び出したハイドさん。
早速大司教様に油をかけて燃やしました。(早速すぎる)
ここ、液体をかけて本物の火で燃やすのでかなり迫力があります!
そのまま次々と審議会メンバーをナイフで刺すわ木で刺すわ、一曲中に3件の殺人が起きる大惨事。
さすがの大真面目ジキル先生も、内心殺意いだいてたのかと思うとちょっと微笑ましいですね。(何がだよ)
なおジキル博士にハイド変身時の記憶はないものの、ハイドはジキルと記憶を共有しているというやっかいな仕様が。
色々と薬の調合を変えてみるも、どうしてもハイドのコントロールができず、ついにはルーシーまで殺してしまいました。
正義のためにしてきたことが結果的に大量の犠牲者をだし、いよいよ自分の夢は失敗だと認めたジキル博士は(遅い)ハイドを消滅させる薬を作り、1人大乱闘の末、一気にそれを飲み干します。
・・・
どのくらいたったのか、無事日常を取り戻したジキル博士と婚約者エマの結婚式当日。
親友のジョン弁護士や、エマの父親に祝福され、平凡で幸せな人生を歩んでいく・・・はずだったジキル博士に異変が!
これほど観劇中にB連打したいときはなかった。
結婚式のまっさ中、まさかのハイドリバイバルに会場は阿鼻叫喚!
早速1人ナイフで刺されて死亡。
かすかに残る意識の中、ジョン弁護士に「撃ち殺して自由にしてくれ」と懇願するジキル博士。
銃を構えるジョン弁護士ですが、いかんせん親友なので引き金が引けず、「僕にはできない!」としどろもどろ。
しかし、完全にハイドと化した博士が婚約者に襲いかかった瞬間、ついにジョンは博士を撃ち抜きます。
結局ジキル博士は薬で父親や社会を救うことはおろか、自分についてさえ死ぬことでしか善悪のしがらみから解放されることはなかったのでした。
------------------------------------------------------
文章力がないうえ、内容があってるかかなり怪しいですが
予想外にツッコミどころ満載のミュージカルでした。
オペラ座に匹敵するツッコんだら負け感。
気づけよ!と10回くらいツッコみそうになりましたが、まあ気にするだけヤボというものでしょう!
正義感だけで挑戦したのに、自分に潜む悪にすら勝てないという世知辛い悲劇の連続。
悪=殺意なのが、リアルで面白かったです。
人間良心を分離したらみんな連続殺人犯になるんだろうかw
そして今回キャストさんが全員歌唱力バツグンでびっくりしました!
石丸ハイドの躍動感溢れる歌声、濱田ルーシーのスコーーーンと気持ちいい高音、それに今井さんの声というより振動に近い地響きボイスはいつ聞いても最高ですね。椅子から声でてるのかと思った☆