「ダーティ・クライスト・スーパースター」(モーニング2013年45号)感想
※この記事は西山優里子先生作「ダーティー・クライスト・スーパースター」(2013年モーニング45号)本編から、画像を引用というかたちで掲載させていただいてます。
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どうやら週刊モーニングでスルーできないタイトルの漫画が始まったようです。
ダーティ・クライスト・スーパースター
直訳すると「汚い救世主スーパースター」(直訳すぎだろ)
映画といい舞台といい、今年は本当にジーザスビッグウェーブがきてるのか、まさか週刊誌でJCSネタが読める日がくるとは、何よりもピンポイントすぎるターゲット層にチャレンジした漫画家の先生に盛大な拍手を送りたいと思います。
内容は「もしもJCSのジーザス役を務める人間がゲスだったら」という、その発想はなかったとしか言いようがないナイス着眼点なもの。
もはや設定だけで笑えます。思わずし○ジーや神○ジーの顔がよぎってしまいましたごめんなさい。(今さらの伏せ字)
以下ネタバレ含みますので追記よりどうぞ。
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漫画はJCS本公演のシーンからスタート。
いいですねー!笑
自由劇場かと思いきや舞台はブロードウェイ。
主人公のハデスは日本人です。ジーザスなのにハデス。
おそらく芸名ですが、名前からして悪そうですね~。
それにしてもこの衣装エルサレムverなのか2000年ジーなのか、勝手に作者の意中を想像してニヨニヨします。
ではハデスさんがいかにゲスなのかを見てみましょう。
ある晩、ホステスの美樹ちゃんが彼氏との婚約をめぐり修羅場をむかえていました。
なんでも美樹ちゃんは結婚のために5年間彼の借金を返済し続けていたとか。
ご乱心の美樹ちゃんは彼氏を蹴り飛ばし、ビール瓶で殴ろうとします。
クズな彼氏ではありますがこのままでは死んでしまう!そんなとき現れたのが
おもむろに「今宵やすらかに」を歌いだすハデスさん。
歌詞は四季版からの抜粋。
どんなだよ!ハデスジー聴きたいよ!
ハデスジーのCD全プレ希望。
見て下さい!見開き2ページ使ったこのハデスジーを!
メロディや動きがなくとも、このコマが伝えたいと思われる感覚がビンビン伝わってきますね!
ジーザスにこんなこと言われたら
わかるわかる、このシチュエーションでジーザスが歌ってくれたらこうなるこうなる。
1個人のハデスさんがJCS曲で一気に神化するこの感覚、残念なほどわかりますね。しかしJCS未見の方がこの流れを読んだ際、一体何を感じるのかが大変気になります。
そんなこんなで無事美樹ちゃんのハートをゲットしたハデスさん。
美樹ちゃんはメロメロになりすぎるあまり、服でもお金でも何でもあげると言い出します。
それを聞いたハデスさんの顔が
これである。
計画通りという声が聞こえてきそうな見事なゲス顔。
こ、この男は神なんかじゃない!
ダーティー!なんてダーティーな顔!美樹ちゃん逃げてー!!
次第に本性を現し始めるハデスさん。
洗脳状態の美樹ちゃんを引き連れて、どこかへ去ろうとします。
そこへ立ちふさがる人影が!
10代半ばの少女でしょうか。
仁王立ちが恐ろしくキマったこの少女は一体?
そんな彼女の第一声がこちら↓
まさかの司祭wwww
意識しなくてもセリフにメロディがついちゃう助けてwww
2曲目に司祭の歌をもってくるあたり、作者の方の心意気を感じます。
絵から察するに、見事に司祭ソングを歌いあげてます。
しかしここは夜の街のど真ん中、右のコマを見ればわかるように街の人も唖然呆然しちゃいますよね!
感想そこ!?
このJCS知ってて当たり前見たいな風潮、羨ましい限りです。
荒ぶる司祭のポーズで迫りくる少女。もはやツッコんだら負け。
このころになると既にハデス=ジーザスという図式がしっくりきてるので、歌詞に妙なフィット感を覚えます。
しかしシチュエーションがシチュエーションなので、フィット感と違和感が共存するこの感覚、誰かこの感覚に名前を!
メロディーに合わせて読んだら2コマ読むのに20秒近くかかってしまいました。
そしてラストに衝撃の一言
司祭はハデジーの娘だった。
ハデジー「は?」とか言ってますけど大丈夫なんでしょうか。展開が読めなさ過ぎて次号が気になるばかりです。
とりあえずハデジーがダーティーになってしまった理由は一体!
ということで予想斜め上にマニアックかつジーザス曲満載でビックリしました!
展開はなかなかぶっ飛んでいたものの、絵やセリフの片鱗から作者の方のJCS愛がひしひしと伝わってきましたよ。相当奮闘したであろう形跡が汲み取れますw
コメントにもミュージカル大好きと書かれてましたし、これはさらなるマニアックネタに期待です。
今回だけで2曲もでてきたので、ヘロデやピラトあたりもくるかな!?
感想はおそらく今回だけになりますが、次号からも楽しみにしてます。