国際線第99ターミナル

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日本と韓国のミュージカル観劇あれこれ

2012/3/5 ミュージカル・キャリアコンサートレポ

最初に四季に興味をもったきっかけが「ノートルダムの鐘」のクロパンの歌だったもので、どうしても光枝さんの生歌が聞いてみたい!とグーグルで何気なく検索をかけたら・・・コンサートがあるじゃないか!今晩!!
ということで60歳以上のキャリアを積んだ出演者!をコンセプトにした、ミュージカル・キャリアコンサートに突撃してきました。
CD版タガーでおなじみの沢木順さん主宰のコンサートで、様々なミュージカルナンバーだけでなくシャンソンやジャズまで幅広くおさえた欲張りな内容。
沢木さんご本人を拝見するのが初めてだったのですが、あんなにメキシカン帽子が似合いそうな日本人は見たことがない!というくらい、常にニコニコな最高に愉快な方で、ショートコントのようなギャグてんこもりトークに始終観客から大いに笑いをとってました。
たくさんの歌やトークがありましたが、ブログの傾向上四季での上演作品のみに感想を絞ります!(すみません!)

美女と野獣「愛せぬならば」●
沢木さんが55歳になって初めてビーストデビューした時の面白い話。
野獣の姿はいいんですよ!55歳で!でも野獣っていくつか知ってます?二十歳の青年なんですよ!なので最後にスッピンでバーンと登場しなきゃいけないシーンがキツかった・・・シワとか!シワが目立たないように顔を痙攣させてました!(顔をブルブル痙攣させる)・・・すいません最後ウソです(笑)。」

沢木さんによる「愛せぬならば」は、歌の前に美女と野獣の第一幕あらすじ劇付き。僕の歌はトイレタイムだと思って下さい!と謙遜されてたものの、NHKの朗読劇もたじたじの切迫したナレーションとセリフの大熱演っぷり、あんなヘビーな雰囲気の中トイレなんて行けない!さっきまでのニコニコフェイスが消し飛んだ!突然の豹変っぷりは冷や汗レベルでしたが、感情込め込めド迫力の「愛せぬならば」でした。
役への切り替えスピードがゲームのスイッチを入れるくらい一瞬で、歌い終わった後も「お騒がせしてすみませんでした~!」と瞬時にオフモード。(お騒がせってwww)
こんなに明るくてニコニコした人がユダってどんな感じだったんだろう?と疑問でしたが、ここらへんに沢木ユダの片鱗を見た気がしました。憑依系ユダだ多分!w
最後に「雰囲気重くし過ぎて本当すいませんでした!!」という謝罪&「あらすじ長すぎ!!」という駄目だしを食らってましたが(笑)、他の曲と一味違ういいアクセントになってて良かったです。

オペラ座の怪人「Music of the night」
座内オーディションでしか聴くことができなかったという幻の光枝さんのミュージックオブザナイト。
他出演者と比べても断トツで上手くて、沢木さんもこっそり歌い方を真似していたそうです。しかし光枝さん本人がやりたくないと辞退したためキャスティングされることはなく、そのまま幻に。
「なんて贅沢な!」とブーイングを食らった光枝さんはニコニコモジモジしてました。
そんな日の目を見なかった光枝ファントムを聴けるというある意味奇跡の瞬間。
う~ま~い~(涙)(どうしようもない感想)
ノートルダムのクロパンの歌から全く褪せてない、響くけど柔らかい声と歌!
私の残念すぎる文章力ではあの声と歌を文字で表現するのは無理です。
まるでクロパンが歌ってるようだ!CDのクロパンボイスそのものでした。
低音から高い伸ばす音まで同じ声量でかつブレず、本当に歌が上手い!上手い人の中でもさらに上手い!
光枝ファントムが歌ったらクリスティーヌはホイホイついてくると思いますよ。ラウルもホイホイついてきますよ。

他にもドレミの歌の「ラ」を担当していて、やっぱり高い音に配置されるのね!という納得の高音クオリティ。
どうしてあんなに高音をブレないで伸ばせるのだ・・・?
心地良すぎる声に耳が幸せってこういうことかと心から思いつつ、これは帰り際にCDに手を伸ばしたくなっちゃうネ!!と思ったものの心配ご無用、初回公演で売り切れたそうです。すごい!
光枝さんご自身は真面目でシャイな方で、最後の締めのあいさつでは「どうして真面目な話し方しかできないの!」と突っ込みを受けてニコニコモジモジしてました。キャッツやノートルダムのCDから、勝手に陽気なイメージを持っていたので良い意味で意外でした。

貴重な曲や面白い裏話を聴くことができて嬉しかったです。
機会があれば是非キャッツとJCSも聴きたいな!