国際線第99ターミナル

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日本と韓国のミュージカル観劇あれこれ

光化門恋歌2018

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今年の冬は日本スリルと韓国SOMLの二大安楽沼で溺死する気満々だったんです。
初見作品は11月で締めて、12月以降はスリル&SOML無限地獄万歳のスーパー保守野郎になる予定だったんです!
だったのに光化門恋歌めっちゃええやん。涙

【以下、若干ネタバレしてます】
ストーリーはシンプル。病気の男性が死ぬ直前に人生を振り返っていく話なのですが、死の間際という設定の聞こえとは裏腹、とにかく明るい!雰囲気としてはむしろ祝福?
平凡でも一生懸命生きた人生を、歌とダンスで彩りながら振り返りながら進んで行きます。

観客へのささやかなひっかけなんかもあったりして、最後の最後まで味わえる人生の愛しさほろ苦マッキャートのような作品でした。温かさがこみ上げてきて喉がクッとなる感じ!
主人公が死ぬ直前だという状況は、舞台にある心電図、セリフ内の説明、1度冗談っぽく発作を起こすだけで、直接的な描写が出てきません。

最後に思い出を振り返りきった主人公が、病院のベッドに笑顔で座って運ばれてきた時、これが臨終1分前、病院のベッドの上で横で奥さんが見守る中の話だったことに気づいた時は、自然と涙がボロボロ溢れてしまいました。
普段見落としてしまうような、身近にあったささやかな幸せに感謝しながら死んでいく。
去りゆく人にも、残される人にも、死がこんなものであったらいいなと思いました!

 

ちなみに主人公ミョンウの思い出は韓国の近代史も絡んでたりして、日本人には一見取っつきにくい印象を受けますが、他のどんな国のどんな人の思い出を入れ込んでも、同じテーマで成立し得そうな物語だと感じました!

 

しかし今回、予習0で理解できるかどうかすら不明という状況だったので、こんなに感動するとは飛んだ棚ボタでした。

イェッサランっていう曲のシーンが本当に良くて、今思い出しても泣きそう。。。眼差しから色んなものが溢れすぎて、言葉の壁を忘れるくらい伝わってくるものがありました。
今年の冬はスリル&SOML&光化門の切な死トリオで決定です!

 

なお、本作に出てくるピルソク先生×病院のベッドという神がかり的な組み合わせは、100万ドルの光景なのでおすすめです。(全てを台無しにするコメント)