国際線第99ターミナル

国際線第99ターミナル

日本と韓国のミュージカル観劇あれこれ

2013/4/16 ジョン万次郎の夢レポ

295_20130422175858.png
前々から観たいと思ってたジョン万次郎の夢に行ってきました!初ファミミュです。

幕があがるとそこは土佐の漁村。
ほのぼのとした日常風景と和風の舞台セット、スローかつハードな母音法はNHKの子供番組を思い出させます。
そこにさっそうと登場する岸万次郎(14)
お目目キラキラ&溢れ出すワクワク感で見事に14才少年を演出!というか年齢不詳!笑
この岸万次郎の万次郎具合が本当に万次郎で岸万次郎でした。
どのくらい万次郎なのかというと
大きいのにちゃんと子供に見える
アメリカのシーンで、キャスト的には全員日本人なのに岸万次郎だけが日本人に見える
というジョン万っぷり。
岸さんの歌と演技への全力投球っぷりが、ジョン万の夢への全力投球っぷりとシンクロしていて、まさにピッタリのキャスティングもといただの本人でした。自由劇場にジョン万降臨です!(/^o^)/

そんな普通の少年ジョン万ですが、漁に出て早々嵐にみまわれ漂流。偶然通りかかったアメリカ船のホイットフィールド船長に助けてもらいます。
この田島ホイットフィールド船長がビックリするほどいい人で!ジョン万の強運まさにデスティニー!
なんと船長夫妻はジョン万を養子として大切に育ててくれます。
「こんなに素敵な人が僕のお父さんとお母さん」というジョン万の言葉がまさにピッタリのホイットフィールド夫妻。
人種を超えた夫妻の愛に感動するし、仲良しだった本当のお母さんと離れ離れになったうえでそんなことを言えるジョン万の強さもまた泣ける!
一言一句同じとはいわなくても、この話が史実だということだけで感動100倍増しでした。
海で遭難、初めて出会うアメリカ人に助けられ、言葉もわからない状態で渡米を決意し、仲間との旅路で英語を覚え、慣れ親しんだ友人との別れの末に、アメリカに上陸する万次郎。この一連の人生を軽快な歌に乗せて一気に展開する第一幕、正直こんなに感動すると思わなかったああ!wファミミュあなどりがたし!
この明るいのにちょっぴり切ない・・・といったら矛盾してますが、やっぱり実話ならでわの味わいですよね!人の温かさが胸に沁みます・・・!

船上~アメリカのダンスは、CFYのアイゴッタリズムとキャッツのジェリクルボールを合わせたような衣装&振付でウキウキ感MAX。岸万次郎がビックリするほど踊る!踊りすぎて焦る!しかも上手い!
アメリカに到着すると雰囲気はすっかりNHKからディズニーランドになってました。
よく考えたらこれってめちゃくちゃ日本→アメリカへの雰囲気替えに成功してるよね!w

その後アメリカで暮らしたジョン万は、人種の壁にぶつかりながらもホイットフィールド夫妻に支えられ、日米間に根ざした誤解を解くために日本に戻ることを決意。
最後、みんなに手を握ってもらうところの万次郎の泣きそうな顔は、思わず貰い泣きしそうになるくらい真摯に迫るものがありました。万次郎といい船長夫妻といい、感情が入りすぎて当事者として彼らを観てるような錯覚に!
ここで1幕が終了します。余韻がフィナーレレベルです。笑

2幕はジョン万が実在した人物ゆえ、中々上手く事が進まずかなり勢いが落ちます。
歴史物ですし、歴史背景の説明が多くなるのは必然だと思うのですが、曲がスローで単調なのが多かったので小さい子は退屈しちゃうかもしれません。ここは演出でどうにかなりそうな気もするのですが・・・!
あと田島さんを2幕で島津斉彬に配役してしまったのが色々マズいです。だって顔が同じ!www
1幕と2幕の間にホイットフィールド船長に何かがあって、久々に再開したら薩摩藩主になってました☆みたいな複雑展開に見えてしまったwww船長ぉーー!!
あと最後にでてくるアメリカ人船長も田島さんだけどホイットフィールド船長ではないというトラップ。笑

2幕の総合評価は最後の安東水兵パンツ洗濯逆切れ事件が実話なのか四季オリジナルなのかで分かれるかな!
実話なら全然構わないのですが、四季オリジナルだったらオチとして弱すぎるようなw
ちょっと次回までに調べてこようと思いますw
(追記:実話でした!笑)

と、変な感想を書いてしまいましたが、こんなに努力を惜しまず勇気に溢れたジョン万次郎の生涯を知れて本当に良かったです!そして何よりホイットフィールド船長がこんなに素晴らしい人だったことを知ったのが何よりの収穫でした。
たまたま遭難して、たまたま通りかかったのがホイットフィールド船長だった。あまり運命という言葉は信じないのですが、こればっかりは運命としかいいようが!嵐にみまわれなかったら万次郎は土佐で漁師として生きていたわけですもんね!
ホイットフィールドさん、本当にありがとうございます・・・!笑

終演後はロビーにてお見送りがありました。
岸万次郎と握手できてとても嬉しかったのですが、ここでも岸さんなのか万次郎なのかわからなかった。笑
今週もう1度行く機会があるので、今度は歌詞などをもっとじっくり聞いてきたいなと思います!
観終わってからやたらと「ボ・ク・は!ジョン・万に・なっ・た!」と口調ものまねしたくなる病になりました。