国際線第99ターミナル

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日本と韓国のミュージカル観劇あれこれ

2013/2/13 オペラ座の怪人レポ

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ラウル空回り大劇場
ラウル生きろ・・・!言いたくなるくらいファントム寄りだった土居クリス。
小柄で童顔な外見とは裏腹、ジブリのエンディングにぴったりそうな落ちついた歌声。
ハウルの動く城のソフィーの声を聞いたときの感覚を思い出しました。どことなく和風なクリスです。
ビブラートは伸ばすところだけかけて語尾はスッパリ切る、全体的にサッパリした歌い方。
しかし7割無表情なうえ、セリフが母音法の究極体のようなため、これはクリス(本人)じゃなくてクリス人形(ファントム作)なんじゃないかと思うような場面がなかなかたくさん!
しかしこれはこれでラウルと怪人の空回りっぷりが際立って面白いシニカルな三角関係w

ROUND1:VSファントム

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(臨場感が迷子)

ROUND2:VSラウル

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(ただの公開処刑)

そんな土居クリスでしたがなんと最後の最後に神演技を控えていました。
怪人が「行ってくれ!お願いだー」と叫ぶのと同時に、ラウルに引っ張られつつも、ここに残りたいかのように怪人の方に手を伸ばすクリスティーヌ。
おお!今までラウルと走り去って行くクリスしか見たことなかったので、断然怪人が救われる印象が!(肝心の怪人はクリス見てなかったけどね!泣)(この不運さあってこそのファントムである)
ラウルが手を握ってなかったら走り寄ってたかもしれない土居クリス、心変わりしてラウル1人で船漕ぎエンドもありえそうな雰囲気でした。
このシーンがあまりにも良かったので、今までの演技のなさはこのシーンのためのセービングだったんだと思うことにしたよ!(w)
毎度ながら1人ぼっちでウェディングベールを抱きしめるファントムと、ラブソングを歌いながら去っていく2人のコントラストが切なすぎて泣けます。せめて地上に出てから歌ってくれてもいいじゃない・・・!

【ザ・ミラー】
ザ・ミラーはそれまで気配しかなかったファントムの第一声という比較的重要なナンバーだと思うので、地獄の底から響くような、むしろ響きすぎて地獄どれだけ深いんだというような高井ファントムのエコーがかった歌声は一気に地下の世界に引き込まれる感じがして大好きです。
「WWWHHAAAたshしのoh、たahかーらものにyy~、Th手ぇを出thh~やthh~♪」(訳:私の宝物に手を出すやつ)
高井ファントムは何を言ってるかわかんなければわかんないほど調子がいいと思ってるので(笑)今日も掴みはバッチリでした!

【フィルマンとアンドレ
フィルマン→商売第1!芸術興味ない。
アンドレ→芸術大好き!
なキャラなんですね。アリアやイルムートの間、平良フィルマンがあまりにも「くっそつまんねwww」という顔をしてたので今さら気づいた!
対して北澤アンドレは、アリアでエア指揮者になったり、イルムートでは首を振ってリズムにのったり(あれがノる曲なのかという問題は保留)、ダルそうなフィルマンに「ちゃんと聞いてくださいよ!」と何度も促したり、芸術スキスキオーラを振りまいてました。

【ラウルとクリス】
鈴木ラウルはクリスのために大変暴走してくれるラウルなので、土居クリスとのかけあいはもはやコント☆
苫田クリスあたりのアツイ返しがほしいところです。バランス的にw
しかしそれでもめげずにクリスを愛しまくるラウルはやっぱりかっこいい!めげなさすぎてかっこいい!笑

そんなこんなで念願の土居クリスを観ることができ嬉しかったです!
かなりクセのあるクリスでしたが、何度か見た方でしたらキャラも歌い方も斬新なので1つのバリエーションとして面白いと思います。そしてちょっとしたきっかけで今後化けそうなクリスでもありました。ラウルには是非ハートを射止められるよう頑張っていただきたいところです。


オペラ座はキャスト違いでの関係性が面白すぎるので、次はまだ未見の人が入ったタイミングで行きたいなあと思います。